「病院に行けば?」
というのが母の提案でした。
病院に行くのが一番手堅い方法だというのはわかります。
でも
他人の前で肛門を露わにするということは
女子高生にとってはなかなかのハードルの高さでした。
見られるくらいなら
痛いほうがマシ。
「病院には行きたくない」
それが高校生の私が出した答えでした。
「診てもらえばいいのに…」
はじめはそう言っていた母ですが、高校生の娘の気持ちを汲んでくれたのでしょう。
「じゃあ、薬買ってきてあげるね」
と言ってくれました。
そう、病院に行くのもハードルなら
薬局で薬を手に取ってレジに持っていくのもハードルなのです。